密息を学ぶワークショップのお知らせ


BIPS主催のイベントではありませんが、BIPSのディレクターの一人である贄川が企画しているワークショップをご紹介します。

日本が世界に誇る尺八演奏家 中村明一氏より「密息」を学ぶワークショップです。

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日 時:9月18日(祝日) 14時30分〜16時30分 ※受付開始14時
講 師:中村明一
場 所:オーキッドミュージックサロン ※二子玉川駅より徒歩3分
料 金:12,000円(消費税込)
定 員:30名(どなたでも大歓迎です)
申込先:http://rhythmtherapy.jp/201709_events.pdf 参照のこと
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中村明一氏の略歴に関しましては、申込先のサイトアドレスに掲載していますプロフィールでご確認頂けたらと思いますが、日本文化について造詣が深い松岡正剛氏がお気に入りの尺八演奏家です。また、「密息」には、武道家であり哲学研究者、思想家である内田樹氏も興味を持たれました。

内田樹氏が中村明一氏の元を訪ねられ、密息を体験された体験が書かれていますブログがあります。まずは「内田樹の研究室」のブログをご参考ください。

http://blog.tatsuru.com/2008/11/04_1202.php

私、贄川も20代後半には集中的に激しい呼吸法を用いる心理療法(ホロトロピック・ブレスワーク)を3年間継続的に受け、ボディサイコセラピーをするようになってからさらに呼吸の重要性を実感してきました。3年前にはインドにてプラーナヤーマを学んだ経緯もあり、今回、日本人がずっとしてきた密息を体験したいと思い立ち、中村明一氏にご指導をお願いした次第です。

心身を統合する重要な要素は「呼吸」です。ボディサイコセラピーの父であるウィルヘルム・ライヒは「セラピーを行っていて、何をしていいか分からない時には呼吸を見なさい」と言っています。それほど心身統合には呼吸は欠かせない要素です。ボディサイコセラピーはもちろんのこと、文化、精神構造、身体の使い方、人としての在り方、セラピストのスタンス、立ち振る舞い、声楽、演奏、全てに通じるのは呼吸です。

今回のイベントはBIPS主催ではありませんが、ボディサイコセラピーを日本人に根付かせるには、日本古来から伝わり、日本人の身体に合った呼吸法を身につけることは役立つと思い、紹介いたしました。

以下に、中村明一氏のご著書「『密息』で身体が変わる」の序章を紹介します。長文になりますが興味のある方にとっては、興味深い内容だと思います。

序文の最後にある中村明一氏の言葉で、ワークショップの紹介文を締めくくりたいと思います。

「かつて日本人が身につけていた、深く静かでゆるやかな呼吸、あなたのなかに眠っている古来の呼吸法、豊かな『息の文化』を取り戻そうではありませんか。」
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序章 鍵は「密息」にあり

私が演奏のときに行っている呼吸法は、西洋音楽の腹式呼吸や、胸式呼吸とはまったく違います。

「密息」は尺八の演奏を突き詰めていく中で出会うことのできた呼吸法ですが、調べていくうちに、これは演奏家にとっての特殊な呼吸法ではなく、日本人が古来、ごく自然に行っていた呼吸のしかたではなかったのかと思うに至りました。

ごく簡単にいえば、腰を落とし(骨盤を後ろに倒し)た姿勢をとり、肚は吸うときも吐くときもやや張り出したまま保ち、どこにも力を入れず、身体を動かすことなく行う、深い呼吸です。外側の筋肉ではなく深層筋を用い、横隔膜だけを上下することによって行うこの呼吸法では、一度の呼気量・吸気量が非常に大きくなり、身体は安定性と静かさを保つことができ、精神面では集中力が高まり、同時に自由な解放感を感じます。

現代の日本人は、それぞれ多様な生活様式で暮らしていて、ひとくくりにすることなどできないように思われます。しかし、日々起きているさまざまな事件、事象をみていると、理屈ではなく肌身に感じることがあります。

いま、日本の社会は極端に「弱っている」。不安感、閉塞感、コミュニケーション不全、キレやすく無気力。働いて自活したり、結婚して子どもを生み育てたりという生活の本質に取り組みたくない、いやそれどころか生きる喜びを追求することにすら関心が持てないという人がいる。自分自身とそれをとりまく社会の確かさ、内なる強さに、信頼が置けないのです。日本固有の文化の豊かさ素晴らしさに気づかず、誇りを持つことができないのです。戦争や経済復興の荒波をくぐりぬけて歴史上もっとも豊かな時代を謳歌しているはずの今日、なぜこのように私たちの社会は弱ってしまっているのでしょうか。

これは身体からの警鐘であると、私は思うのです。

…中略…

かつて畳に座り、帯を腰に締めて着物を身につけ、農作業や職人仕事など身体を駆使して働いてきた日本人は、脚を踏ん張り腰を落として、ごく自然に「密息」をしていました。近代以降百余年、椅子に腰掛け机に向かい、洋服をまとい、乗り物に乗って移動するような生活スタイルの変化によって、私たちはそれまでの足腰の強さ、身体の使い方の技術を失いました。けれども西洋式の腹式呼吸は、いまだ完全にはできていない。骨盤を直立させた姿勢を保持して換気する腹式呼吸をするには、強靱な表層腹筋が必要なのです。

…中略…

「密息」を行うことで全身の感覚が研ぎ澄まされ、周囲の世界がまるで変わったように思いました。さらに、このことが、日本文化の秘められた豊かさとも通底していることを、再発見することができました。私のささやかな呼吸巡礼の過程をたどりながら、「密息」と日本文化の関わりについても考察してみたいと思います。

かつて日本人が身につけていた、深く静かでゆるやかな呼吸、あなたのなかに眠っている古来の呼吸法、豊かな「息の文化」を取り戻そうではありませんか。

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